謎多き上海マフィア幹部の魅力に迫る
『黒執事』に登場する劉(ラウ)は、その飄々とした態度と謎めいた笑顔で読者を魅了するキャラクターです。
表向きは貿易会社の支店長ですが、その実態は上海マフィアの幹部という二つの顔を持つ彼。
この記事では、劉の基本情報から声優、キャラクター設定の変遷まで、徹底的に解説します。
基本プロフィール
| 名前(漢字) | 劉 |
| 読み方 | ラウ(Lau)※北京語ではLiú、広東語ではLau |
| 身長 | 177cm |
| 年齢 | 32歳前後(推定) |
| 一人称 | 我(わたし) |
| 声優 | 遊佐浩二さん |
| 初登場 | 第1巻第3話「その執事、最強」 |
劉(ラウ)とは?
劉は『黒執事』において、主人公シエル・ファントムハイヴの協力者の一人として登場します。
その正体は上海マフィア「青幇(チンパン)」の幹部でありながら、表向きは中国の貿易会社「崑崙(コンロン)」の英国支店長という二つの顔を持つ人物です。
常に飄々とした態度を取り、何を考えているか分からない謎めいた雰囲気を醸し出しています。
義妹の藍猫(ランマオ)を常に伴い、ロンドンのイーストエンド(当時の貧民街)で裏社会の仕事に従事しながら、シエルに情報を提供する重要な役割を担っています。
二つの顔を持つ男
表の顔:貿易会社「崑崙」英国支店長
表向きは中国の大手貿易会社「崑崙(コンロン)」の英国支店長として活動しています。
この肩書きにより、劉は合法的にロンドンでビジネスを展開し、社交界にも出入りすることができます。
舞踏会などの正式な場では燕尾服を着用し、紳士として振る舞います。
裏の顔:上海マフィア「青幇」幹部
劉の真の姿は、上海マフィア「青幇(チンパン)」の幹部です。
かつて上海の外灘地区で頭角を表し、若くして巨大ギャング団の幹部にまで上り詰めた「租界の昇り龍」と称された男です。
ロンドンでは、イーストエンドにアヘン窟を開くなど裏社会の商売に従事しています。
ファントムハイヴ家からは闇商売を黙認してもらう代わりに、東洋人街の管理を行い、情報収集など「女王の番犬」の仕事に協力しています。
自らのシマを荒らした者は決して許さず、義妹の藍猫と共に制裁を下す冷酷な一面も持ち合わせています。
租界(そかい Foreign concessions in China, Concessions étrangères en Chine)
租界とは、19世紀半ばから20世紀前半(1840年代〜1945年)にかけて、清、のちに中華民国(1912-1949)の主要都市に設けられた、外国の治外法権が認められた居留地・特別管理地区のことです。
中国の領土内にありながら、欧米列強や日本が行政・警察・司法権を握り、条約に基づき外国人の居住や商業活動を保護しました。
アヘン戦争(1840-42、アロー戦争1856-60)後の1842年の南京条約を基礎として、1846年頃から、条約港に設置することを許可された英仏により上海に設営されたことを端緒とする。
以降、不平等条約により中国大陸各地の条約港に設けられました。
租界と香港
香港島は1842年の南京条約で、九竜半島の南部は1860年の北京条約によって英領植民地となり、さらに1898年に新界地区が99年間租借されました。
租界が「中国の領土内に設けられた外国人居留地」であるのに対し、香港はイギリスが主権を行使する植民地・租借地でした。
第二次世界大戦の終結までに、帝国主義諸国が中国に設けた租界はほぼ回収されたが、香港に隣接る九竜地区だけは、イギリスは香港と密接にむすびつているその一部であるとして返還を拒んでいた。
しかし、1898年に結んだ99年間の期限が切れることでイギリスも返還に応じて、1997年に領有していた香港島ごと一括して香港返還が実現した。
また、1999年には16世紀以来続いていたポルトガルの租借地マカオの返還も実現した。
これによって、租界と言われる地域は消滅した。
※『世界の窓』参考
キャラクターの特徴
外見と服装
劉は背が高く、短い黒髪と暗褐色の目を持つ優男の青年です。
切れ長の目をしており、普段は目を細めていることが多い、糸目キャラクターとして描かれています。
左腕には青い龍のタトゥーが入っており、これはマフィアとしての彼のアイデンティティを象徴しています。
普段は豪華な中国服(長山/チャンシャン)を着用しており、身軽な服装の下には鍼(本人曰く治療用)を忍ばせています。
これは彼の用心深さと、いつでも戦闘に備えている姿勢を示しています。
性格と言動
劉の最大の特徴は、その飄々とした態度です。
常に余裕を見せながら、意味深な発言で周囲を惑わせます。
実は核心的な情報を持っていないこともありますが、それでも自信たっぷりに語る様子が、周囲を煙に巻く独特の雰囲気を作り出しています。
また、劉はユーモアのセンスが独特で、本人は面白いと思って発言しても周囲には全く通じないことがしばしばあります。
このズレた感覚も、彼のキャラクターに愛嬌を添えています。
一方で、本性は開眼した時に垣間見えます。
とぼけたような発言とは裏腹に、自らのシマを荒らした者は決して許さない冷酷な一面も併せ持っています。
柔らかい物腰の裏に隠された計算高い性格と、マフィア組織の利益を優先する戦略家としての顔が、彼の複雑な人物像を形作っています。
声優:遊佐浩二さんについて
劉の声を担当しているのは、声優の遊佐さんです。
1968年生まれ、京都府出身のフリーランス声優で、25歳のときに声優としてデビューしました。
遊佐さん自身も語っているように、『黒執事』の劉をはじめ、『鬼灯の冷徹』の白澤、『BLEACH』の市丸ギンなど、瞳をあまり開かないキャラクターを多く演じています。
また、京都弁を話す役や中国系の役も多く、その演技の幅広さが評価されています。
ファンからの絶賛の声
遊佐さんの演じる劉には、多くのファンから絶賛の声が寄せられています。
- 「劉の声色や話し方には、遊佐さんの良さが詰まっている」
- 「デタラメだけど説得力あり過ぎる発言は遊佐さんしか出来ない」
- 「艶やかな声が、コミカルさとシリアスさのギャップをより際立たせている」
表面上は穏やかで優しげな印象を与えつつ、時には冷酷さや強かな一面を覗かせる演技。
飄々としたところから、まれにシリアスなシーン、そしてその直後のオチまで、遊佐さんの声の変化を楽しめる作品だと評されています。
喋り方のピンポイントな演技、微妙に独特の京言葉の口調を織り交ぜることでキャラをさらに引き立たせている点も、高く評価されています。
キャラクター設定の変遷
実は劉は、作者の枢やな先生が「連載当初から最も変化したキャラクター」と明言しているキャラクターです。
興味深いことに、当初はただのエキストラとして描かれており、性格や詳細な設定が明確に決まっていませんでした。
初期設定:エキストラから始まった
第3話で初登場した際、劉は裏社会の人間が集まる会議席で複数の人と一緒に出てくるエキストラに過ぎず、性格すら決まっていない状態でした。
ファンブックでの担当編集者の発言によれば、第3話に登場した時点では「裏世界人間」という設定以外には何もなかったそうです。
初期の立ち位置は「中国からのゲスト」程度の扱いで、すぐに退場してもおかしくないモブに近い存在でした。
ビリヤードのシーンでファウルを出してシエルに順番を渡した以外には特に比重もありませんでした。
声優の演技がキャラクターを決定
転機となったのは、ドラマCDで劉を担当した遊佐さんの演技でした。
作者は遊佐さんの演技に影響され、それをきっかけにキャラクターが固まっていったと語っています。
物語が進むにつれて、「常に糸目で何を考えているか分からない」「とぼけた顔で核心を突く」といった今の食えない性格が後付けで肉付けされていきました。
人気や使い勝手の良さからレギュラー化し、原作1巻から最新章まで登場しているレギュラーキャラクターという定評を受けるまでに成長しました。
長期生存の謎
ファンからは初期から「絶対に裏切る」と予想され続けていましたが、意外にも長年シエルの協力者(あるいはゲームの駒)として生き残っています。
この予想を裏切る形での生存が、劉というキャラクターに更なる謎と魅力を加えています。
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シエルとの関係
劉は胡散臭く掴みどころのない性格ですが、意外にも本作の主人公であるシエル・ファントムハイヴとは協力関係にあります。
ファントムハイヴ家の当主として裏社会を取り仕切るシエルにとって、劉の持つ情報ネットワークは重要な資産となっています。
劉はロンドンの東洋人街を管理し、裏社会の動向をシエルに伝える情報提供者として機能しつつ、同時に自身のマフィア組織の利益も追求する立場にあります。
シエルは劉の闇商売を黙認する代わりに、イーストエンドおよび東洋人街の管理と情報提供を受けるという、いわば持ちつ持たれつの関係です。
劉は事件において面白そうだと思ったり、自分の利益を取るだけなら積極的に介入しますが、危険だと思えばすぐに足を抜く行動力も持っています。
飄々とした態度でコミカルな場面も多い劉ですが、その本質は計り知れません。
常に事件から一歩引いて余裕を持って観察しながら連携し、自分の立場が危うくなれば素早く身を引く判断力を持っています。
シエルとの協力関係の裏に何を考えているのか、読者に推測させる謎めいた存在として物語に深みを与えています。
漢字「劉」について
劉の名前に使われている漢字「劉」は、中華圏の姓の一つで、現代中国において最も数の多い五大姓(王・李・張・劉・陳)の一つに数えられます。
読み方は標準的な北京語では「Liu(リウ)」ですが、広東語では「Lau(ラウ)」と読みます。
『黒執事』の劉が「ラウ」と呼ばれているのは、この広東語読みに基づいていると考えられます。
「劉」の字は、本来「ころす」を意味しますが、姓としては地名に由来します。
上海語のローマ字表記では「Lieu」となります。
まとめ
『黒執事』の劉(ラウ)は、当初はエキストラとして登場したキャラクターでしたが、声優・遊佐浩二さんの演技に触発されて性格が固まり、今では作品に欠かせないレギュラーキャラクターとなりました。
表向きは貿易会社の支店長、裏では上海マフィアの幹部という二つの顔を持ち、飄々とした態度の裏に冷酷さと計算高さを秘めた複雑な人物像。
シエルとの協力関係を保ちながらも、常に自身の利益を優先する戦略家として、物語に深みを与えています。
遊佐さんの明るく妖艶な声、そしてコミカルさとシリアスさを自在に使い分ける演技が、劉というキャラクターに命を吹き込んでいます。
謎多き上海マフィア幹部・劉。
その魅力は、これからも『黒執事』ファンを魅了し続けることでしょう。
関連リンク
- 公式サイト: https://www.kuroshitsuji.tv/
- 声優: 遊佐浩二(フリーランス)
- 初登場: 『黒執事』第1巻第3話「その執事、最強」
- 誕生日: 公式設定なし(シエル以外のキャラクターは誕生日が設定されていません)

喰えない味方の魅力的なキャラクターです。




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