『黒執事』のフィニアン – 麦わら帽子の少年庭師

『黒執事』に登場する使用人の中でも、ひときわ印象的な存在がフィニです。
金髪碧眼の愛らしい少年庭師でありながら、その小さな体には想像を絶する怪力が秘められています。

常に首にかけた麦わら帽子、純粋で明るい笑顔の裏には、誰にも言えない暗い過去が隠されていました。

この記事では、フィニのプロフィールから特殊能力、そして「緑の魔女編」で明かされた衝撃の過去まで、彼のすべてを詳しくご紹介します。

なぜ彼は麦わら帽子を手放さないのか、その怪力はどこから来たのか、シエルとの出会いがどのように彼の人生を変えたのか——フィニというキャラクターの深みを、ぜひご堪能ください。

基本プロフィール

フィニアンは『黒執事』に登場するファントムハイヴ家の庭師（ガードナー）で、年齢は16歳、身長163cmの小柄な少年です。

愛称は「フィニ」。

フィニの声を担当しているのは、人気声優の梶裕貴さんです。

梶さんの爽やかで少年らしい声質が、フィニの純粋で明るいキャラクターに完璧にマッチしており、ファンから高い評価を得ています。

金髪碧眼の愛らしい外見が特徴で、常に首に麦わら帽子をかけているのがトレードマークです。
使用人トリオの中では最年少で、幼さの残る純粋な性格をしています。

フィニの最大の特徴は、その小柄な体からは想像できないほどの怪力です。
この特殊な力は、彼がファントムハイヴ家に雇われる以前の暗い過去に由来しています。

首の後ろには「S-012」というコードナンバーが刻印されており、これが人体実験の被検体だった証です。

彼が常に麦わら帽子を身につけているのは、この刻印を隠すためでもあります。
怪力を使用する際には、瞳の色が変化するという特徴も見られます。

フィニの過去は「緑の魔女編」で詳しく描かれました。
物語の中で、彼がドイツの軍事関連研究施設で被検体として扱われていたことが明らかになります。

ある日、他の被検体とともに「処分」されそうになった瞬間、フィニの怪力が覚醒しました。彼は研究員たちを倒し、施設からの脱出を試みます。

その逃亡の最中に、シエルとセバスチャンに出会うことになります。

シエルに救われたフィニは、その美しい金髪にちなんでケルト神話に登場する英雄「フィニアン」という名前を与えられました。

この出会いが彼の人生を大きく変え、以降は他の使用人たちと同様に「命に代えても坊ちゃんを守る」という強い忠誠心を持つようになります。

フィニは使用人トリオの中で最初に雇われた人物で、メイリンよりも先にファントムハイヴ家にいたことから、シエルにとって最も古くからの仲間の一人です。

彼の過去が初めて描かれたのは、原作漫画7巻32話「その執事、嘲笑」と8巻33話「その執事、信望」です。

アニメでは21話「その執事、雇傭」として独自のアレンジで描かれました。
さらに「緑の魔女編」では、彼の過去についてより深く掘り下げられています。

庭師としての仕事は決して器用とは言えませんが、その純粋な心と絶対的な忠誠心、そして特殊な能力により、シエルにとってかけがえのない仲間となっています。

フィニは、『黒執事』の中でも特に心に残るキャラクターの一つです。

人体実験という非人道的な扱いを受けながらも、その純粋さと優しさを失わなかった彼の強さには、多くの読者が心を打たれることでしょう。

麦わら帽子に隠された刻印は、彼の過去の傷跡でありながら、同時にシエルとの出会いによって得た新しい人生の証でもあります。

「S-012」という番号でしか呼ばれなかった少年が、「フィニアン」という美しい名前を与えられ、大切な仲間たちと共に生きる——その物語は、救済と希望のメッセージを私たちに届けてくれます。

使用人トリオの中で最年少でありながら、最も長くシエルのそばにいるフィニ。

彼の明るい笑顔の奥にある深い忠誠心と、坊ちゃんへの想いは、『黒執事』という作品の魅力をより一層引き立てています。

フィニの物語は、これからも『黒執事』ファンの心に深く刻まれ続けることでしょう。

azuki

明るくて純粋な少年です。