【黒執事】ラウとランマオが描く「主従を超えた絆」── 胡蝶の夢が示す、二人の本当の関係性!!

【黒執事】ラウとランマオが描く「主従を超えた絆」── 胡蝶の夢が示す、二人の本当の関係性!! アニメブログ記事
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『黒執事』に登場するラウ(劉)とランマオ(藍猫)。
「義妹」「護衛」という言葉だけでは語り切れない、この二人の関係の深さにフォーカスしてみたい。

 

ランマオの「肩書き」は三つある

ラウとランマオの関係性を整理しようとすると、実はひとつの言葉に収まらないことに気づく。

  • パーティーパートナー:ラウがロンドンの社交界に顔を出す際、必ずランマオを同伴する。
    華やかな場でのラウの「飾り」であり、二人はそれ自体が一種の”ブランド”として機能している。
  • 護衛:いざとなれば錘付きのトンファーを手に取り、無言で敵を制圧する戦闘要員でもある。
    その身体能力はセバスチャンと互角に渡り合えるほどだ。
  • 義妹(小妹):ラウ自身がそう紹介するが、血の繋がりはない。
    上海時代の出会いと言われているが、詳細は原作でもほとんど明かされていない。

この三つの顔を同時に持つキャラクターは珍しい。
それぞれが独立して成立しているのではなく、「ラウの傍にいる」という一点においてすべてが統合されているのがランマオという存在だ。

 

寡黙だからこそ伝わる、絶対的な忠誠心

ランマオは作中でほとんど言葉を発しない。
表情も変えない。
それでも彼女の「感情」は、行動を通して滲み出る。

ラウが命じれば即座に動く。
ラウが危険な状況に陥れば、言葉なく体を張る。
逆に言えば、ラウ以外の命令には従わない。
これは単なる「使用人の忠実さ」ではなく、もっと根源的な選択──「ラウとともにある」という意志のように見える。

セリフのないキャラクターが、これだけの存在感を放てる理由はそこにある。

 

アニオリが描いた「胡蝶の夢」──ランマオの真の強さと覚悟

アニメ第1期は原作とは異なるオリジナル展開で物語を締めくくった。
その中でもラウとランマオの結末は、特に印象的だ。

シエルへの裏切りが露わになり、セバスチャンに追い詰められたラウ。
逃亡しようとした二人はついに海へと落ちていく。
その際にラウが口にする言葉が「藍猫、夢の続きを見ようか」だ。

これはラウのキャラクターソングのタイトルでもある「胡蝶の夢」を想起させる言葉でもある。
「胡蝶の夢」とは荘子の故事──自分が蝶の夢を見ているのか、蝶が人間の夢を見ているのか、という境界の曖昧さを説いた話だ。
現実と夢の狭間で生きるラウらしい、意味深な表現だと言える。

「胡蝶の夢(こちょうのゆめ)」は、中国の思想家・荘子が、蝶になって飛び回る夢を見て、目覚めた後に「夢か現実か」分からなくなったという『荘子』斉物論の寓話です。
「荘周の夢」、「南柯の夢」、「花周の夢」ともいう。

 『荘子』斉物論第二(紀元前300年代頃)
昔者莊周夢爲胡蝶。栩栩然胡蝶也。
自喩適志與。不知周也。俄然覺、則蘧蘧然周也。
不知、周之夢爲胡蝶與、胡蝶之夢爲周與。
周與胡蝶、則必有分矣。此之謂物化。

以前のこと、わたし荘周は夢の中で胡蝶となった。喜々として胡蝶になりきっていた。
自分でも楽しくて心ゆくばかりにひらひらと舞っていた。荘周であることは全く念頭になかった。はっと目が覚めると、これはしたり、荘周ではないか。
ところで、荘周である私が夢の中で胡蝶となったのか、自分は実は胡蝶であって、いま夢を見て荘周となっているのか、いずれが本当か私にはわからない。
荘周と胡蝶とには確かに、形の上では区別があるはずだ。これが物化(区別すること)というものである。

ここで重要なのは、ランマオが逃げることも抵抗することもなく、静かにラウに従って海に落ちていく点だ。
彼女にとって、ラウのいない生存は「選択肢にない」。
それがアニオリが示したランマオの覚悟であり、二人の絆の本質だった。

 

原作との対比──「死んでも一緒」はアニメだけの答えか

原作ではラウは裏切ることなく、シエルと協力関係を続けている。
つまりアニメ第1期の「死」(?) は、あくまでオリジナル展開の中の結末だ。

しかし、だからといってアニオリが描いた関係性が「偽物」だとは思わない。
むしろ、原作では語られない「もしラウが追い詰められたとき、ランマオはどう動くのか」という問いに対して、アニメ版は一つの答えを出した。

死ぬときは一緒に── その答えを、セリフではなく「行動」で示したのがランマオというキャラクターだ。

 

「ラウ×ランマオ」が愛される理由

二人に惹かれるファンの声を見ると、「中華主従がたまらない」「ラウだけを見つめるランマオが好き」という感想が多い。

これはいわゆる「主従CP」の魅力とも重なるが、二人の関係にはそれ以上の複雑さがある。
ラウは義兄として振る舞いながら、どこか対等にランマオを扱う節もある。
ランマオは服従しながらも、自分の意志でラウの傍を選んでいるように見える。

その「語られない余白」こそが、二人の関係の魅力の核心なのかもしれない。

 

まとめ

ラウとランマオの関係は、「義妹」「護衛」「パートナー」という三つの顔を持ちながら、最終的には言葉を超えた絆として描かれている。
特にアニメ第1期のオリジナル展開「胡蝶の夢」は、ランマオの戦闘力だけでなく、その圧倒的な忠誠心と覚悟をスクリーンに刻んだ。

原作でもアニメでも、二人が「一緒にいる」という事実は変わらない。
そしてその「一緒にいる理由」を想像する余地があるからこそ、ラウとランマオは今もファンに愛され続けている。

 

azuki
azuki

実際、私も、もっと長く『黒執事』が続いてほしいと思っていました。

Ⅰ期のエンディングを引き延ばしてくださいましたアニオリに感謝です。

 

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